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競争のある社会について [ちょっと哲学]

なんかもうブログ(日記)ではなくて月記になってしまっていますね。
山は天気を睨みながら槍ヶ岳はパスし、木曽駒・三の沢岳にしたんですが
登り始めは最高の天気のちすぐに雲が多くなり山頂は真っ白け。
テントの中ではまたまた雨に。
こうなれば、夏山リベンジと思い蓼科山にも登りましたが予報の晴れとは
程遠い曇り空でした。今年はどうも天気に恵まれません。
さてそうこうしていいるうちに衆議院選挙が近づいてきました。
TVでも様々な報道がされていますが、どれもマニュフェストの項目を抽出して
解説をしている感が否めません。
民主党に一度交代するのもやぶさかではありませんが、国の在り方という点で
本音はどうなのかがとても気になります。
ワイドショー的な選挙戦は全く気に入りませんが、選挙の争点をもっと分かり易く
するのなら「競争のある社会は是か非か」という問題の立て方はありなんではないでしょうか?
個人的には競争社会はマストだと思っています。
そもそも歴史を振り返れば人間の歴史は競争の歴史です。
競争が形を変えたのが戦争ともいえますし、さまざまな文明も競争が
もたらしたといっても過言ではないでしょう。
まあ文化は一概にそうはいえない側面もあるんで微妙なところですが
芸術もある意味では技術的なところでは競争というか今までと違う手法
とかもまあ競争に近いものがあるような気がします。
さて今回の選挙ですが、どうも情緒に訴える=票が欲しいが各党ともみえみえです。
2大政党制は僕もウエルカムです。なぜなら1党独裁では競争は生まれませんからね。
これは僕の心情の弁証法とも絡むんでしょうが2つなければテーゼ、アンチテーゼは
生まれませんから当然の帰結としてアウフヘーベンも起きず、停滞します。
しかし今回の自民・民主のような枝葉末節のところの問題提起ではいかんともしませんね。
民主党はどうしたいんでしょうか?連立も睨んで社民・共産あたりにも気を使っているようにも
感じてしまいます。共産党なんぞはTVで派遣切り云々とやっています。弱者切り捨て・国民不在の政治を直す、っていう感じなんですがはたしてそれは事実でしょうか?
今の世の中の基本原則は機会均等。それに基づく競争社会だと思っています。
派遣でしか働けない人たちはどれぐらいの努力をしたんでしょうか?果たして最初から正社員で働く意思を持ちそれに向けて努力をしつくしたんでしょうか?
そのような競争が厭で自分からそれを投げていたんならばそれは自己責任です。努力が足りなかった責任は自分で取るしかありません。僕は今最後のなけなしの資金で投資をやり、何とか生活資金を確保しようとしています。これも完全な自己責任です。さまざまな投資顧問業のブログを見たりしていますが、相場が読めず損をしても誰を恨んでも仕方がありません。甘かったら負ける=損をする、これは投資の世界の大原則です。株なんぞはしょせん時価総額が同一ならば損がある分しか得はないんですしね。
スポーツでも一緒でしょう。プロを目指して死ぬほど努力をしてやっとプロになったとしましょう。
でも誰でもフェデラー・ナダルになれるわけではありません。今の選挙戦でやっていることは「行き過ぎた競争社会が格差を激しくしている。トッププロにはハンディを付けるべきだ」とか「賞金の分配をもっと平等にするべきだ」と言っているようなものです。そんなやり方で本当にすごい選手が現れるんでしょうか。そんな仕組みにすれば大して差のないつまらないゲームしか見られなくなるのは明白です。
昔、ここのブログでも書きましたがこういうのは悪平等社会です。弱いほうが弱いことを武器に強くなる。こういう社会だけは来ないようにしなくてはいけないと思っています。
民主党の本音はどうなんでしょう?競争はいけないんでしょうかね?会社でもそうですがある時点でライバル会社に負けても、負けから勉強すれば必ず次の勝つ策は生まれます。そうやって切磋琢磨して日本の企業は強くなった。
企業間の競争は良いけれど、個人はいけないという説もあるんでしょうが、そういう仕組みは結局は日本全体を弱くします。50年、100年というレンジでみたらなんて馬鹿なことをしたんだ、ということになりかねませんし気がついたときはもうジエンドでしょう。
誰もが裕福で幸せな世界、それはだれしもが憧れる社会です。しかし残念ながら全世界の経済はそこまで成熟はしていませんし、ひょっとしたら永遠にそれは来ないのかもしれません。だからと言ってそういう境の実現をあきらめてはいけませんがあと2世紀ぐらいは無理でしょう。
されば、現実を睨んで今できることを粛々とやっていくしかありません。自民党のいう主張の一つ(あまり全面には出てきませんが)努力した人がその努力に報われる社会というのが僕としては現在の最良の選択だと思っています。
情けないのがその割には自民党のやっていることがいい加減すぎることです。
今回の選挙、経済界からみると自民続投はまあ安心だがこのままでは世界の動きに取り残されるし、滅茶苦茶になるかもしれないけど民主にやらせてみるか?いやいや民主党にやらせたら失われた20年になるかも?まあ駄目だったらすぐに引きずり落とせば自民党も反省して、、、、、等々のジレンマを抱えての投票となるでしょうね。
僕が自民党の参謀だったら「今回の選挙は競争社会は是か非か?」を明快に打ち出すところですが何となく情緒的なのは自民党も一緒ですからとても無理でしょう。
この競争ということ、全然舌っ足らずでしょうから、もっと突っ込んで書こうと思います。
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コメント 4

しんさく

高杉晋作は政治に善悪はない、あるのは勝敗のみと言い切ってます。
それが正しいとは思いません。でもある面そういう事実もあります。
どこまで政治家が清貧で志高く生きていくかという生き様の問題でもあります。とかく平民は権利を主張し、楽でいい暮らしをと望みます。でもそれで国家はよくなるのでしょうか。国家の進む方向に平民も志高く生きる義務があるのではないでしょうか。ぜひ、続きをきかせてください。
by しんさく (2009-08-26 11:24) 

NO NAME

「努力した人がその努力に報われる社会」

結構な話です。

では努力が報われない場合はどうなるんでしょうか?
大声で世の中にはっきりと子供たちの前で胸を張って

・35歳派遣切りで満喫で暮らしてる人
・50歳リストラ退職金なしローンあり
の人に面と向かって

「結果が出てない努力はやってないのと一緒」

と言えるんですかね。

そして、そう言ってもなお「努力した人がその努力に報われる社会」は魅力的であり続けられるのですか?

そうでないなら、そうはっきり言わずに、「そこそこ報われる」とかにしとくべきです。「努力しても結果が出ないときは?」って言われたら、「努力の閾値を広くして、どんなひとでもある程度結果がでる設計になってます。とても努力した人orコネのある人にはスペシャルなコースを用意してます」と答えればいいんです。
昔の日本型社会はそうだったのでは?

そもそも閾値が狭くなった競争社会でもなお魅力的であろうという覚悟はあるんでしょうかね。

どうせ、俺らは逃げ切るからとか考えて、逃げ切る間を持たすために「努力した人がその努力に報われる社会」とか当り前の事を言ってませんか?
本当は閾値を狭くしてこぼれおちさせた若者を奴隷扱いしたいため・首切りを正当化するためなんじゃないですか?

自民党はそう穿ってみられても仕方ないと思いますよ。
自民のやり方で詰んでるなら、民主党で変えてみようとなります。
まだ、政府が国民重視とか言ってるほうが正常です。
今の高所得世代が生き残るために閾値狭めて若者を奴隷化しましょうとかいわれるよりはね。

タコリンさんの言ってる競争社会がそんなものではないことは分かっています。それはその方がいいと思います。
by NO NAME (2009-08-30 02:10) 

桃栗3年ROM8年

ハンドルとURLの入力欄を間違えました。書き逃げと思われるのもあれ何で入れときます。

こんな話、結構仲間内では出るのですが、年上の方にするのは初めてです。掲示板を汚してすいません。
by 桃栗3年ROM8年 (2009-08-30 02:13) 

takolin

しんさくさん、桃栗3年ROM8年さん。
お返事が遅くなって申し訳ございません。
高杉晋作のその台詞は知りませんでしたがそういう側面があるのは当然かもしれません。僕がこだわるプロも結果を出してナンボの世界ですしね。もう少し書いてみますね。
桃栗さん、「書き逃げ」なんて思いませんからご安心ください。努力が報われないというのは何で図るんでしょうか?これはどういうレンジで結果を評価するか、という問題と誰がそれを決めるのかという側面があると思います。
安っぽい理想論に聞こえるでしょうが、自分はなぜ生きるのか、そのために何をするのか、できるのか、そのためには何を学んでいくのか、そして精進するのか。
こういったものが自分の中で固まっていけば人の評やお金ではない結果を評価する尺度が自分で持てるんではないかと思っています。これもちょっと舌足らずの表現ですね。
まあ社会としては失敗してもまたチャンスがある世の中作りは必須でしょうね。
最後に一つだけ、今の日本では本当に努力した人はそれなりに結果が出ているように思えるんですけどね。その辺はどうお考えですか?確かに1割ぐらいはそういう人もいるとは思いますが。
by takolin (2009-09-13 05:24) 

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